[現場から導かれた 3つの専門 ※3]
◆吉野林業(奈良県)――ここが浅野の農林水産業に関わる原点だ。 2011年当時、木材価格がバブル期の20分の1になる中で、採算が取れず間伐ができない山もあった――それはなぜか?
◆吉野杉は、建材として超一級品だが、肌が赤い(時には黒い)ため洋風住宅には使いにくい(和風になってしまう)。 一方、吉野杉は収穫までに100年以上かかるが、100年前には洋風住宅が全盛になるとは予測できない。 また2011年当時、合板用材も安価な輸入材が4分の3を占めていた――では、どうするか?
◆
産品自体は変えずに、評価を変える――第1に、新たな「価値」を付与し、顧客に「伝える」のは、「
ブランド戦略」だ。 第2に、自己の競争優位性を保持し、収益を確保するには、「
知財戦略」が不可欠だ。 第3に、売上向上を継続させ、顧客自ら持続的に推進できるためには、「
事業モデル(仕組み)」も必要だ。そして、これらが求められる場は林業に限られないはず――こうして浅野のコンサルティングの
3つの中核が定まった。
◆以来、論理や合理性だけでは動かせない現場にあって、現場の合意を形成しながら事業を動かすべく、
全国段階のJAおよび各地のJAや地域企業の顧問として(2014年~現在)、
知的財産と農林水産業の
双方の現場に立ち続けてきた。――こうした背景から、アグリ創研の法人化に際して《
100年価値™》というコンセプトが生まれた。
◆そして、顧客の尽力により、
知財戦略、
ブランド戦略、
事業モデルのいずれについても、顧客が多くの
全国表彰で上位受賞に輝いている。
[《ワイン知財™》という独自のアプローチ ※2]
◆5年間にわたる大学院の夜学生活を終えた後、我が国で導入が議論されていた地理的表示(GI)制度の調査のため、フランス(2013年)、イタリア(2014年)、ポルトガル(2018年)を巡った(余談だが、イタリア滞在中に国際電話で依頼があり、上記の農業系特別民間法人のビジネスモデルを構築することとなった)。
◆その際、1950年代に米国で始まったブランド戦略論より前から、事実上のブランディングがされてきたワインは、
農産物でありながら、コモディティから脱却するためのいくつものアプローチがなされていることを見出した。
◆以来、
原産地呼称(DO)・地理的表示(GI)制度のルーツであるワインの知見から、
高付加価値に至る農産物のブランド戦略・知財戦略・グローバル戦略の研究成果を顧客に適用、一部を学会発表している(~現在)。
[《ワイン知財™》の発信・普及]
◆果実日本誌にて
「Le Cours de Cépages et IGP ™」(品種と地理的表示の講座)を連載中(2026年~現在)。ワイン知財に関して、
品種や
ブランド戦略、
産地形成について一般向けに解説する。
◆ソムリエ(有資格者)として、全日本ソムリエ連盟
ワインナビゲーター資格認定講座 「Le Cours de Cépages et IGP ™」を主宰(2024年~現在)。
◆利酒師(有資格者)として、日本酒サービス研究会
日本酒ナビゲーター資格認定講座 「酵母と造りのきき酒講座」を主宰、同 サケアカデミー講師(2026年~現在)。また、「第6回 世界きき酒師コンクール」きき酒師審査員(2025年)。